CDリリース、ライブパフォーマンス、個展、映画への楽曲提供など、多角的な実践を展開して来た蓮沼執太がアサヒ・アートスクエアを拠点に展開する新プロジェクト「蓮沼執太のスタディーズ」。
本プロジェクトでは、2013年2月に予定しているアサヒ・アートスクエアでの展覧会に向け、毎月、様々なアイデアをかたちにしながら、サイトスペシフィックな作品制作に取り組んでいます。
第9回のテーマは「イベント」。 これまで蓮沼は、かつて武満徹が企画していた現代音楽祭「今日の音楽(MUSIC TODAY)」を参照した「ミュージック・トゥデイ・アサヒ」[出演:飴屋法水ほか/2011年7月]、「ミュージック・トゥデイ ラフォーレ」[出演:高橋悠治ほか/2012年3月]をはじめとする、様々なイベントを主催。音楽家から美術家まで、様々なジャンルと世代の表現者が「音楽」をキーワードに集う、「ハブとしてのイベント」を作り出して来ました。 今回も同様の問題意識のもと、新たな人の流れや、交流を作り出す、一夜限りのイベントを蓮沼が構想、実現します。
--- 『ダブい夕べ(STUDIES for EVENTへむけて)』蓮沼執太
第9回目のスタディーズ。今回はパフォーマンスを中心に構成された『EVENT』がテーマです。イヴェントというのは大概その日一日ではじまり終わる「出来事」だと思います。その出来事というのは様々なジャンルにおいての隣接領域とのインターフェース、および既存ジャンルやメディア間の越境やコラボレーションを行うことによって、逆説的にジャンルの枠組みを測りなおすものでもありません。出来事やハプニングはあらゆる制度的枠組みから常に外部にいなければ、上記のようなパラダイムは存立できないのだろうと思います。新たなスタディーズの試みとして、多様な表現を「ジャンル」というフレームで捉えるのではなく、イヴェントを体験・目撃する立場、という完全なるオーディエンスの立ち位置でこの企画を構成しました。プライベイトな実践な場ですが、この日ばかりは多くの方に楽しんでいただける機会になれればいいな、と思っています。
■開催概要
蓮沼執太 9:STUDIES(for Event)
日時:2012年10月14日[日]17:00-21:00[16:30開場]
会場:アサヒ・アートスクエア[アクセス]
料金:当日3300円/前売3000円
企画・構成:蓮沼執太
主催:アサヒ・アートスクエア
協賛:アサヒビール株式会社
問合せ:アサヒ・アートスクエア Tel. 090-9118-5171、E-mail aas@arts-npo.org
ご予約:一番下のフォーマットに必要事項をご記入の上、「送信」ボタンを押してください。予約完了メールをお送り致します。 万が一、予約完了メールが届かない場合は、お問い合わせ下さい。
*HEADZでもメールでの予約受付をスタートしました。[9/26]
件名を「10/14 蓮沼執太のスタディーズ予約申込」として、以下の情報を「info@faderbyheadz.com」までお送りください。 お名前/電話番号/枚数
*NADiff a/p/a/r/t でも前売りチケットの販売をスタートしました。[10/8]
取り扱いは10/13まで。
■DJ is YOURS!
当日、USBメモリーに1曲(フォーマット:MP3、AAC)入れてお持ちいただくと、その楽曲が会場のBGMとなります。会場設置のBGMライブラリーに収録されランダム再生されます。ご興味のあるかたは、ぜひ音楽をお持ち下さい。
■出演
蓮沼執太[企画・構成]
core of bells × 小林耕平 ヌケメバンド と DJまほうつかい(西島大介)と Dolores(テクノ手芸部・よしだともふみ、takawo)
捩子ぴじん+スズキクリ+天野史朗(快快)他15名のアンサンブル
環ROY
■フード
iro_saji(IROHA-NI × saji de scoop) 2種類の特製カレーを予定。
■「蓮沼執太と環ROYの音楽室」
イベントを通して「制作」という「パフォーマンス」ではないことを「パフォーマンス」に変換します。蓮沼がラップのリリック、環がトラックを制作。音楽室を会場として、お互いの専門得意分野を教え合いながら、勉強しながら楽曲をつくります。 完成したらプレゼント出来るかもしれません。それは当日のおたのしみ。
■捩子ぴじん 新作パフォーマンス「over cage」 出演:大庭圭二、大矢享、岡田千絵、坂田太郎、土井真波、西尾佳織(鳥公園)、萩原雄太(かもめマシーン)、森すみれ(鳥公園)、若林里枝、スズキクリ、天野史朗(快快)、捩子ぴじん、他
■プロフィール
・core of bells
2003年湘南で結成。カテゴライズ不能の自由極まりないサウンドと一見「非−音楽」とも思えるアイディアでその音楽性を揺らがす5人組。2010年にリリースした1stアルバム「ボトルキープ2010」や、FUJI ROCK FESTIVAL'10「ROOKIE A GO-GO」でのライヴが話題を呼んだほか、ギタリスト・杉本拓との合作アルバム「gesupiria2 ―Lost Banchos―」のリリース、美術家・小林耕平とのパフォーマンスを収めたDVD「PRECIOUS TIME ONLY YOU」のリリース、ワークショップなど、その横断的な活動はほかに類を見ない。http://coreofbells.com
・小林耕平
1974年生まれ。主な展覧会に1999年「コスミック・フレーバー」[art space dot]。2005年「ベリー・ベリー・ヒューマン」[豊田市美術館]、「第3回 府中ビエンナーレ ポストバブル世代の7人」[府中市美術館]。2007年「六本木クロッシング2007: 未来への脈動」[森美術館]。2009年「ヴィデオを待ちながら --映像 60年代から今日へ」[東京国立近代美術館]、「放課後のはらっぱ --櫃田伸也とその教え子たち」[愛知県美術館]。2010年「小林耕平 & core of bells:運送としょうゆとかぐや姫と先生とライオン」[山本現代]。2011年「PLATFORM 2011」[練馬区美術館]、「名前の落としかた」[松本市美術館市民ギャラリー]。2012年「Double Vision:Contemporary Art from Japan」[モスクワ市近代美術館]、「14の夕べ/14 EVENINGS」[東京国立近代美術館]がある。
「3-2-1」15:49min 制作年:2011
・捩子ぴじん
振付家・ダンサー。2000年~2004年まで大駱駝艦に所属し、舞踏家・麿赤兒に師事。退団後にダンサー・振付家として活動を始め、自身の体に対する微視的なアプローチをしたソロや、体を物質的に扱った振付作品を発表する。2006年にジョセフ・ナジ振付「遊*ASOBU」に出演、アヴィニョンフェスティバルをはじめ国内外のツアーに参加する。その他に神村恵、手塚夏子、スズキクリ、高嶋晋一との"実験ユニット"や、横浜国際映像祭2009オープニング「停電EXPO」のクリエイションへの参加などがある。近年は振付作品の他に、郷里の母親にダンスをレクチャーする「おかあさんといっしょ」や、アーティストのアルバイト生活を元にした「モチベーション代行」などのパフォーマンスも行う。2011年横浜ダンスコレクションEXにて「syzygy」が審査員賞を受賞。フェスティバル/トーキョーにて「モチベーション代行」がF/Tアワードを受賞。 http://www.geocities.jp/nejipijin/ ©Ujin Matsuo
・天野史朗
役者、アートディレクターとして主に快快に参加。外部出演の他に、制作依頼などから映像制作、ディレクションも行う。http://www.faifai.tv/
・スズキクリ[音楽家|ART LAB OVA]
演奏、作曲活動の他、演劇やビジュアルアート、ダンスなどとのコラボレーション多数。1996年アーティスト・ランの非営利団体「ART LAB OVA[アートラボ・オーバ]」を立ち上げ、多様な表現で場や関係性を考えるプロジェクトを展開。2010年横浜の多文化地域である若葉町に拠点を移し、あいまいな場所として「横浜パラダイス会館」をオープン。左隣の映画館「シネマ・ジャック&ベティ」とも連携している。 http://www.facebook.com/artlabova
写真 福田依子「若葉町うさ耳散歩」
・環ROY[たまきロイ]
ラッパー。宮城県仙台市出身、東京都在住。これまでに、最新作「あっちとこっち」を含む3枚のフルアルバムを発表する。また様々なアーティストとコラボレートし、共作名義にて5枚のミニアルバムと3枚のレコードを発表する。第15回文化庁メディア芸術祭大賞受賞作品「スペースバルーンプロジェクト」へ参加、楽曲提供を行う。FUJI ROCK FESTIVALをはじめとする様々な大型音楽イベントへ出演するほか、全国各地の屋内/屋外にてパフォーマンスを行う。 http://www.tamakiroy.com/
・ヌケメバンド
ディープなドローンサウンドとグリッチが交錯する実験的なアプローチでありながら、かた苦しい感じがないアヴァンミュージック界のSynthpop!!!(grayfield) [メンバー] ヌケメ:リーダー、シンセ、カラオケ、衣装担当 | メンバーカラー・黒 | 好きな食べ物・ツナマヨ軍艦巻 ドリタ:スチールギター担当 | メンバーカラー・緑 | 好きな食べ物・おせんべい、コーラ 坂田律子:ギター、ドラム、他担当 | メンバーカラー・青 | 好きな食べ物・ビール 9s9:おもちゃ、グリッチ、NintendoDS担当 | メンバーカラー・赤 | 好きな食べ物・唐揚げ、バナナ suzukiiiiiiiiii:ラップトップ、他担当 | メンバーカラー・黄色 | 好きな食べ物・ビール
・DJまほうつかい(西島大介)
DJまほうつかいはターンテーブルを持っていないDJです。まほうのちからで音楽を作ります。MIX CD『世界の終わりmix』や自作のサントラ盤『イメージアルバム・ディエンビエンフー』、ヘヴィ・メタルをエレクトロニカの文法で再構築した『Metaltronica』などその音楽性は常に変化。相対性理論presents「実践III」や、フリー・ジャズの聖地新宿PITINNなどで演奏を行う異端の音楽家。最近は静かにピアノを弾いています。本業はマンガ家の西島大介です。10月10日、ポスト3.11のLOVE& POP、幽霊と放射能のラブコメ『Young,Alive,in Love』第一集を集英社より刊行。
・Dolores
ゆるふわ情報工作ユニット、テクノ手芸部のよしだともふみと、IT駄洒落エバンジェリストtakawoが現実を置き去りにして自己さえも拡張する思考実験ユニットとして2012年結成。
・蓮沼執太
1983年、東京都生まれ。現在、東京藝術大学大学院映像研究科研究生。国内外のレーベルから音楽作品を多数発表。オリジナルアルバムに『Self Titled』(2006)、『OK Bamboo』(2007)、『POP OOGA』(2008)。最新作に2012年元旦発表の4枚組CDアルバム『CC OO|シーシーウー』(UNKNOWNMIX/HEADZ)。『ミュージック・トゥデイ』『音楽からとんでみる』『ウインドアンドウインドウズ』『9つの音楽をダウンロードする』など音楽を基とするプロジェクトを多数制作。2011年12月東京都現代美術館での個展『have a go at flying from music part 3』を開催し、音楽的視点を持った美術作品を制作する。音楽公演においても『蓮沼執太チーム/フィル』を組織し、SOMMERSONIC、HARAJUKU PERFORMANCE+、SonarSound Tokyo、Sence of Wonder、SPECTACLE in the Farm、シンガポール・MOSAIC MUSIC FESTIVALなどの大型フェスティヴァルやイヴェントの出演を果たし、UNIQLO、SONY、HONDAなどの多くの広告音楽を担当する。また、東京都近代美術館での展覧会『イケムラレイコ うつりゆくもの』での会場音楽、パフォーマンス・カンパニー"快快"の舞台音楽、ファッション・ブランド"THEATRE PRODUCTS"のコレクションショー音楽、映画監督・瀬田なつきとの共作映画、TPAM(国際舞台芸術ミーティング)出展の新作舞台を神奈川芸術劇場で上演予定など、他分野との質の高いコラボーレションを展開している。www.shutahasunuma.com/
ステイトメント:環ROY デザイン:須山悠里 ■予約フォーム
■Asahi Art Square Grow up!! Artist Project 2012
すでに発表実績のあるアーティストが自らの表現ともう一度向き合い、多角的な視点からじっくりと「考える」機会を提供するプロジェクト。公募で選ばれたサポート・アーティストに、アサヒ・アートスクエアの会場の無償提供、資金サポートなどを行っている。2012年は蓮沼執太が、アサヒ・アートスクエアに定期的に通い、新プロジェクト「蓮沼執太のスタディーズ」に取り組んでいる。今後のスケジュール等の詳細はプロジェクトページをご覧下さい。
アサヒ・アートスクエア│Asahi Art Square Tel. 090-9118-5171│E-mail aas@arts-npo.org http://www.asahiartsquare.org/